「被扶養配偶者非該当届」運用開始について
「被扶養配偶者非該当届」運用開始について
制度の概要
平成25年6月に第3号被保険者の記録不整合問題※に対応するための法律が公布されました。この法律に基づき、平成26年12月から第3号被保険者が以下の(1)または(2)に該当した場合、被扶養配偶者でなくなったことを事業主等を経由して届け出ていただくことになりました。
※第3号被保険者の記録不整合問題
被扶養配偶者(第3号被保険者)が、実態としては第1号被保険者となったにもかかわらず、必要な届出を行わなかったために、年金記録上は第3号被保険者のままとなり年金記録の不整合が生じます。
不整合期間は種別変更の手続きを行うことで第1号被保険者期間となり保険料の支払いが必要となります。保険料の支払いがないと未納期間となり、将来、無年金や低年金につながる可能性があります。
制度の運用
- 第3号被保険者の収入が基準額以上に増加し、扶養から外れた場合
- 離婚した場合
※ただし、全国健康保険協会管掌の健康保険の適用事業所に使用される第2号被保険者の被扶養配偶者であった方についての届出は不要です。
また、配偶者である第2号被保険者が退職等により第2号被保険者でなくなった場合及び第3号被保険者が被用者年金制度に加入したことにより第3号被保険者でなくなった場合も届出は不要です。なお、死亡の場合、届出は別途必要です。
運用開始
平成26年12月1日(月)
※電子媒体、電子申請の運用開始日は平成27年1月5日(月)となります。
問題点
今回の「被扶養配偶者非該当届」の運用開始は、第3号被保険者の記録不整合問題の解決を目的としているが、「第2号被保険者の退職に伴う非該当届」の提出は、除外されている。
このケースの場合は、不整合問題が生じないのか疑問に感じ、年金事務所に確認してみた。
回答は、「この場合、第2号資格喪失届で確認できるので、届出の必要はありません。しかし、第3号からの切り替えの手続きは、本人にしてもらわないとデータ上は、第3号被保険者のままです。」ということだった。
これでは、年金定期便の記録も間違った内容で送られ来る可能性があり、混乱を招く恐れがある。
いっそうのこと、第2号被保険者の資格喪失時も、あわせて非該当届の提出を義務付ければ、問題は解決するように思える。